ニューヨークの不動産市場は今、新たな進化を遂げようとしています。その鍵となるのが「スマートビルディング」。IoT(モノのインターネット)やAIを活用し、ビルの空調・照明・セキュリティ・エネルギー消費などを自動最適化する建物のことです。
近年、環境意識やESG投資への関心が高まる中で、スマートビルは単なるハイテク施設ではなく、「次世代の”選ばれる物件”」として注目されています。特にハドソンヤードなど、マンハッタンの再開発エリアでは、先進的なスマートビルが次々と登場しています。
代表的な事例が、One Bryant Parkにある、バンク・オブ・アメリカ・タワー。アメリカ初のLEEDプラチナ認証ビルで、外気センサーを使った自動換気システムや、雨水をトイレ用水として再利用するシステムが導入されています。また、Hudson
Yards地区では、建物同士がリアルタイムでデータを連携し、交通、電力、セキュリティを一体的に管理。まさに「スマートシティ」そのものです。
テナントにとってのメリットも多く、以下のような点が挙げられます:
- 快適性の向上:温度・湿度・空気質を自動調整し、集中力や生産性を高める空間を実現。
- コスト削減:無駄な照明や空調を抑えることで、電気代が平均15~25%削減されるケースも。
- セキュリティ強化:顔認証やアプリによる入退室管理で安全性も向上。
- サステナビリティ対応:環境配慮型オフィスとして企業イメージの向上にも寄与。
働き方が柔軟になる中で、社員が「通いたくなるオフィス」をつくることが企業にとって重要になってきました。そんな時代のニーズに、スマートビルはまさに応える存在。今後、ニューヨークで物件を選ぶ際には、「どれだけスマートか」が新たな基準になるかもしれません。
【ハドソンヤードの物件ツアーの動画です。ぜひご覧ください】
この記事の筆者
Relo Redac, Inc.(リダック)は企業・人・資産のリロケーションを目指し、1986年にNYで設立されました。2005年にリログループ(東証プライム上場)の会社になり、以来、米国 に進出される日本企業、駐在員、投資家のみなさまのニーズにお応えするため、住宅の斡旋、オフィス設営や不動産投資、コンサルティング等の不動産総合サービスを提供しています。www.reloredac.com
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