人々を魅了し続けるサンフランシスコの不動産市場

世界のIT企業が集結し、アメリカの中でも高い賃料と物価で有名なサンフランシスコ。100年前の不動産市場から遡ってみました。

第一次世界大戦後、サンフランシスコは急速な成長を遂げ、この成長に伴い、住宅需要が高まったことで不動産市場が活況を呈しました。1920年代にはサンフランシスコの郊外や周辺地域で新しい住宅地や商業地の開発が進み、自動車の普及に伴い都市から離れた地域へのアクセスが改善され、新しい住宅地が生まれました。この時期アメリカ全体で不動産バブルが形成され、サンフランシスコもその影響を受けました。土地や建物の価格が急激に上昇し、投機活動が活発化し1924年のサンフランシスコでは、ノーブヒルやパシフィックハイツなどの高級住宅地が人気を集めていました。一方で、サウスオブマーケット地区などの工業地域は、産業化の進展とともに住宅地への変化が始まり、1990年代後半から2000年代初頭にかけてはIT・インターネット企業やベンチャーキャピタルが集積し、ドットコムバブルを作り出しました。

2024年の今、2020年以降のパンデミックの影響で、この街は大きく変わりました。かつて活気のあった企業も郊外へ移動し街が静まりかえっています。パンデミック以降サンフランシスコの不動産価格は高止まりし、需要と供給のバランスが逆転しています。それでも100年前に人気を集めた住宅エリアは静かに息をしていて人気は衰えていません。サンフランシスコの住民は地元の農産物やオーガニック食品への関心が高く、これに応えるレストランや食品店の需要が増えており、水面下で新しいサンフランシスコが復活できる時を待っているかの如く、新たな住宅地やビルが建設中となっています。パンデミック後のサンフランシスコの都市再開発の成功を祈り、近い将来も需要の高い地域として不動産価格の安定性を維持できる都市に生まれ変わる事を期待したいと思います。





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