厳しさ高まる入居条件!?ニューヨーク市での住宅探し

企業にとって駐在員が満足する住環境を提供することは、生活満足度や業務パフォーマンスにも影響を及ぼす重要なポイントになります。ニューヨークにおける賃貸マーケットは、近年日系企業駐在員にとって価格だけでなく、審査や契約条件においてもハードルが高くなっています。

ニューヨーク市の賃貸市場は非常に競争が激しく、物件の需要が高いため家賃が上昇傾向にあります。例えば、家賃月額3,000ドルのマンハッタンの1ベッドルームを探していた日系企業駐在員Aさんは、最終的に5,000ドルまで予算を上げることで契約することができました。このように物件の希少性から価格が急騰するケースが頻繁に起こります。

さらに現在、大家や不動産管理会社は信用スコアや収入証明、保証人の有無などをより厳しくチェックする傾向にあります。物件検索用のウェブサイトには、Zillow、StreetEasy、Nestio、NYC Housing Connectなどがあり、希望条件を入力して検索すると、豊富な検索結果が出てきますが、クレジットヒストリーや中途解約条項などの会社の規定を考慮すると9割以上の物件が候補から外れる可能性があります。事前に契約条件をしっかりと確認し、自社の規定と合致するかどうかを慎重に検討する必要があります。

これらの背景を考慮し、駐在員は現地の賃貸市場の動向を把握し、早めの物件探しや契約手続きを行うことが重要となります。最近は、渡米前に日本からリモートで内覧して契約できる物件もありますので、そのような選択肢も検討されると良いでしょう。また、企業側も駐在員がスムーズに生活を始められるよう、専門のサポート体制を強化し、賃貸市場の最新情報を共有することが求められます。契約時の審査書類の準備やトラブル発生時の対応など、迅速かつ柔軟に賃貸市場に対応していくことで適切な物件を確保しましょう。

 

この記事の筆者


Relo Redac, Inc.(リダック)は企業・人・資産のリロケーションを目指し、1986年にNYで設立されました。2005年にリログループ(東証プライム上場)の会社になり、以来、米国  に進出される日本企業、駐在員、投資家のみなさまのニーズにお応えするため、住宅の斡旋、オフィス設営や不動産投資、コンサルティング等の不動産総合サービスを提供しています。www.reloredac.com

コメント